まず、この入り込んでしまったフェンダーを引っ張り出さないことには話がはじまりません。
ここをどうにかしない限り、ほかの歪みをとることができません。
鈑金は力の加わった方向やひずみの広がり具合を見極め、
それを順番に逆の力を加えていくことでひとつずつひとつづつ戻していく
地道な作業です。
たとえ大きくへしゃげていても、きちんと正しい方向に力を加え、
ひずみを伸ばしてあげれば、鉄板は元の形に戻ろうとします。
ポイントは、いかにクラッシュ時の力の加わり具合を見極めるか、です。
いきなり、大技の登場です。(笑
まずはこのでっかい機械を車体のしっかりした場所にあてて固定します。
そして・・・
クランプ(爪)をフェンダーにしっかり挟み込みます。
チェーンをクランプにかけ、機械と結び付けます。
そして・・・
踏むべし!(笑
すると、さきほどチェーンをかけたオレンジ色の柱が
圧縮エアの力で後ろへ傾きます。
すると、チェーンは引っ張られ、クランプではさんだフェンダーはメキメキっと
出てくるわけです。
金属は基本的に元の形に戻ろうとしますので、引っ張っただけでは
チェーンを緩めると、もとも歪んだ形に戻ってしまいます。
この写真では、ホイールアーチが上方向に盛り上がるように歪んでいますので
ひっぱる力を加えながら、黄色の矢印の方向にたたいてやることで
正しい形に戻してあげます。
これで、チェーンを緩めても歪んだ形にもどることはありません。
つまり、ひずみの原因を取り除いてあげるわけです。
これがすべての基本になります。